彼が描いてくれた水彩画を、わたしは白い額に入れて、小さな部屋の窓辺に飾る。本と、薔薇と、ガラスの靴。そのありふれた構図は、確かにわたしの幸福の構図だった。季節はめぐり、最後の恋だと信じた恋も終わる。時が経って良くなるものなんて、何もないのね。はかなげに滲んだ水彩画に、そんな言葉をつぶやいて、わたしは少し大人になった。               梅田みか (作家・脚本家)


水の上でうたう 水彩堂


  西丸式人・山内亮・永山裕子・笠井一男

水の上でうたう 水彩堂

トーニチ地図

ギャラリー トーニチ
〒163-1320
東京都新宿区西新宿 6-5-1新宿アイランドタワー20階
Tel.:03-5323-6501

http://www.higashinihonjutaku.co.jp/gallery/
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[アクセス]
■ 地下鉄丸ノ内線西新宿駅直結
■ JR線新宿駅西口徒歩8分
■ 地下鉄大江戸線都庁前駅徒歩5分




東京藝術大学卒、年齢も出身もいろいろの個性豊かな4人の作家のプロフィールをご紹介します。

西丸「雨・晴・雨」 山内「皇帝ダリア」

西丸 西丸式人 (さいまる のりと)
彩画会アスール主宰
1945年生まれ
1970年 東京藝術大学卒業
1972年 東京藝術大学大学院修了
現在、水彩アーティストとして毎年東京、各地で個展、グループ展を開催
■水彩画展に向けての意気込みや今年の目標■
意気込みとしては、自分に素直に描くっていうことですね。
僕は現場で描く主義だから、アトリエではほとんど描かないんです。
酒なんかの絵はアトリエで描くけど(笑)。
今回の4人展では、昨年行ったイタリアの風景を中心に出そうと思っています。
山内 山内亮 (やまうち あきら)
1945年 大阪生まれ
64年から81年まで伯父里見勝蔵に師事
1969年 東京藝術大学小磯教室卒業
グループ展:北海道現代作家展、
旧ユーゴスラビア・ドローイング・ビエンナーレ展など出品
個展:みゆき画廊、高宮画廊など各地で開催
■水彩画展に向けての意気込みや今年の目標■
私は絵っていうのは始めから売れないものだと思っているので、そういう前提で割り切ってしまったら好きな事が出来るんじゃないかなと思っています。とはいえ、売れるとやっぱり嬉しいんですけどね。まぁ、そんなスタンスでいつもやっています。今年は時間が少しできるからもう少し頑張ってやろうかなと思っています。


永山「よる」 笠井
「月組」


永山 永山裕子 (ながやま ゆうこ)
大塚アトリエ主宰
1963 東京に生まれる
1985 東京藝術大学油画科卒業 安宅賞・大橋賞を受ける
1987 東京藝術大学大学院(彼末 宏教室)修了
2008 武蔵野美術大学 油絵科非常勤講師
■水彩画展に向けての意気込みや今年の目標■
今年の大きい目標は、媚びない絵を描くということです。
誰かがついてこなくても、やりたい事を信じてやろうと思っています。今回の4人展では、水彩ならではの表現ができるといいなと思います。透明感のあるものを描きたいですね。あとは先輩たちの胸を借りるつもりで頑張ります。
笠井 笠井一男 (かさい かずお)
横浜画塾 塾長
1955年 山梨県に生まれる
1981年 東京藝術大学大学院(鍛金)修了 
1981年 株式会社 パルコ入社(広告制作連絡局)
2002年 同時多発テロを契機にパルコを退社
2002年 横浜画塾 開講  同時に水彩画制作を開始
■水彩画展に向けての意気込みや今年の目標■
会社をやめて丸6年。21年間会社にいてその間絵を描いてないんです。最近やっとリハビリが終わったのかなと…。だから今年は自分のスタイルを探さなきゃいけないと思っています。
今回の4人展はそれの第一歩かなと考えています。それこそみなさんの足引っ張らないように頑張りたいと思 います。

水の上でうたう
左から笠井一男、永山裕子、山内亮、西丸式人、トーニチ オーナー桃野
2008.12.26 ギャラリー トーニチにて

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