『永山流 水彩画法 -永山裕子 薔薇を描く-』を10倍楽しんでください! Vol.3
チャプター 3  〔下地作り 2〕

ここまではいかがですか? 私も永山ファンの一人として真剣に見ながらこの解説を書いていますが、感想、疑問点やお気づきの点がありましたら下のcomment欄に書き込んでいただければ、私でお答えできることは私が、永山さん本人に確認が必要なものはできる限り本人に聞いてお答えしたいと思います。では始めます。DVDの準備はいいですか?

《14分50秒〜》
今回使っている絵具はドイツのシュミンケ社のホラダムという透明水彩絵具です。その中から永山さんが選んだセットを使用して描いています。永山特選色セットは水彩堂でも手に入りますのでご興味のある方はこちらでどうぞ。値段は少々高いですが、顔料の質と含有量が違うらしくとても発色がいい絵具です。永山さんに刺激され最近私も徐々にシュミンケの割合が増えてきました。
永山流 水彩画法

《15分00秒〜15分26秒》

透明水彩の場合、どこから色を置いていくかというのは重要な事柄です。それによって絵の見え方も変わってきますし、色の使い方も変わります。通常明るい色から塗っていくのがリスクが少ないでしょう。なぜなら、基本的に透明水彩では暗い色の上に明るい色を上描きすることができないからです。白または明るい色は塗り残しておくべきです。一度濃い色、暗い色を塗ってしまうと元に戻すことはできません。紙の白さを活かして描く味わいが水彩画の大きな特徴の一つなので。
永山流 水彩画法

《15分27秒〜15分45秒》
ここでたくさんの色を混ぜ合わせる場面に出くわし、「えーっ!こんなに混ぜていいの〜!?」という皆さんの声が聞こえてくるようです。「私の先生は『3色以上は混ぜないほうがいい』と言っていたけど・・・」そうですね、私も生徒さんにはそう言う時もあります。でも、永山さんが混ぜた濁色を使うところと混ぜないピュアな色を使うところの違いをよく見ていると、明度の差、彩度の差を適材適所に使い分け、色同士が引き立て合うようになっているのがわかります。ここが永山さんが普通じゃない所以だと思います。
永山さん曰く「濁った色も、偶然できた色も、すべて“色”だと思っています。」
永山流 水彩画法

《16分26秒〜17分07秒》
またしてもイメージ(完成予想図)に向かって描くんだということが出てきました。いかに自分のイメージを強く持ち続けることが大切か、永山さんは訴え続けていますね。逆に考えれば、最初から最後まで当初のイメージを貫くことがいかに難しいかということでもあります。描いていく中で様々な思わぬ“事件”が立て続けに起こって、中には抗し難い誘惑もあったりして方向転換せずにいられなくなることはありませんか?
魅力的な偶然のにじみを活かした小さな方向転換はたくさんあるでしょう。でも、本筋(背骨)はシャキッと最後まで貫くこと。それができれば、きっといい作品になるのではないでしょうか。
永山流 水彩画法

つづく>>